フランス2TVが発信する世界とフランス国内の情報をピックアップ。2014年12月9日、ビッグニュースNo.1は「中国のGDP国内総生産、アメリカをついに追い越し世界のトップへ」。

[中国の国内総生産がアメリカを追い抜いて世界一に]

一昨日のIFM国際通貨基金の発表によると、2014年の中国の国内総生産GDPが17兆6000億ドルを記録し、過去140年あまり世界一の座にいたアメリカの国内総生産を2000億ドルほど抜いてトップに躍り出た。中国の人口13億。1980年は1兆9000億ドルだったGDPは2014年に17兆6000億ドルへ、つまり10年ごとに倍増を重ねたこととなり、2019年には24兆8000億ドルへ驀進。アメリカを3兆ドル引き離すという予測が立てられている。中国の街頭インタビューで中国人もびっくり。「GDPが世界一なら給料も上げてほしい」と北京で。

ユーロニュース、12月9日:http://www.euronews.com/2014/12/09/the-american-century-comes-to-an-end-as-china-becomes-the-world-s-largest-/

ランク

2014

GDP (PPP)
(
百万 $)

1

 中国

17 632 014

2

 アメリカ

17 416 253

3

 インド

7 277 279

4

 日本

4 788 033

5

 ドイツ

3 621 357

6

 ロシア

3 558 640

7

 ブラジル

3 072 607

8

 フランス

2 586 524

9

 インドネシア

2 554 311

10

 イギリス

2 434 932

[アンゲラ・メルケル、4度目の再選でキリスト教民主同盟 (CDU) の党首に]

ドイツの首相アンゲラ・メルケルは、12月9日ドイツCDUキリスト教民主同盟の党首に4度目の再選を果たし、各方面から祝福を受けた。党首歴は14年目となり、再選が決まった会場で拍手は10分間鳴り止まなかった。ドイツ国民の3人に2人はメルケル支持者でメルケル政権は強固な安定性を見せている。党首再選の挨拶でアンゲラ・メルケルは、「現在のヨーロッパ(連合)政策はドイツが牽引役を続けなければならない」と力強く演説をした。

Le Figaro「メルケルの支持率67%」、記事へ…

[フランス国内、Zapping]

先般の首脳会議でフランソワ・オーランドがドイツのアンゲラ・メルケル首相に「フランスがもっと強い態度で臨まなければヨーロッパの進展は望めない」とハッパをかけられたフランス。

*数字

  • 非正規雇用者の実態、悪化・・・非正規雇用者の割合が最悪。84.2%*が非正規雇用となった。(*フランスの非正規雇用はCDD、contrat à durée déterminée。パーセンテージの計算方法はフランス2TVは明示せず。)
  • 非正規雇用者CDDの内容・・・非正規雇用の最低契約日数が引き下げられ、これまでの14日から10日の雇用が認められるようになった。CDDで仕事をする人は、「酷いときは2日で仕事が終わる。しょっちゅう新しい仕事を探し続けなければならない苦痛の毎日」。現実にはCDDで仕事をする人の精神的負担を増すことになる。
  • 非正規雇用者の50%は、すでにひとつの仕事期限が10日以内。
  • 10人に9人が女性・・・老人介護、家政婦、託児所、ベビーシッターなど、神経や体力を使うわりに規定最低賃金あるいは最低賃金以下で仕事をする10人のうち9人は女性であることが分かった。大半は47歳以上で仕事を二つ以上かかえている。
  • 農業経営者の負担激増・・・食肉牧畜業者は牛肉の値段低下に苦悩。家畜の世話は休日がないうえ、学童バスの運転手も引き受け、週70時間(サラリーマンは週35時間から39時間労働)の仕事を強いられてようやく生計が立つという。業種と経済のひずみが大きい農業経営者の姿があらわに。
  • ひったくりの増加・・・2012年から2013年に欠けて40%増加。若い女性が被害にあうことが多く、盗られるのは身に着けている宝石、ケイタイやスマートフォンなどが一番多い被害。また泥棒は2012年が30万件なのに対し、2013年は40万件。
  • 家庭内暴力は減少・・・フランスでは二日に一人の割合で女性が家庭内暴力で死亡している。SOSテレフォンなどの家庭内暴力に対応する公的サービスの設置が功を奏し、被害は減少気味であることがわかった。
  • クレジットの負債者急増。

 *フランス、自転車走行注意

フランスで自転車に乗る場合、自動車と同じ交通規則が適用されるので注意が必要だ。ちなみに、信号無視は90ユーロ、駐輪場以外での駐輪は35ユーロの罰金が課せられる。

(フランス2TV、12月8日から9日)