Science Alert

 

フランス、大気汚染が原因で年間48000 人が死亡

ニュースソースAFP publié le 22 juin 2016

フランス公共健康局(Santé publique France フランス厚生省外郭団体)の調査によると、人間の活動(化石燃料利用がもたらす公害)に因って引き起こされるこの微粒子汚染による死亡率は、フランス本土の死亡率の9%を占めるという。微粒子(PM2.5)は、心血管疾患、呼吸器疾患、神経疾患および癌疾患を引き起こし、タバコとアルコール*に次いでフランスで「回避が可能な」死因の第3番目とみなされている。

(*タバコによる年間死者 78,000人。アルコールによる死者は、年間49 000人。)


同局のフランソワ・ブルディヨン局長はこの大気汚染を、「目に見えない死の種」と規定した。微粒子濃度は、パリ周辺地域、リヨン、マルセイユ、北東フランスの大都市部でより高く、大気汚染は、大都市で平均寿命を15か月以上、田園値区で9か月縮めるという。

報告書はまた、関連する国々の国民が短命化することによる経済的インパクトへも言及しており、これによると世界は毎年4.6兆ドル以上(3900兆ユーロ、世界の経済的富の6.2%に相当)の損失を被っているという。しかし、The Lancet(英国医学誌)が報告書の論説は、これらのインパクトによる損失が政府のみならず開発機関の双方から無視され続けているとし、「汚染は経済発展のために避けられない結果であるというこれまでの通説を、早急に打破することが必要」とその方面の留意を喚起している。
En 2012, 7 millions de personnes seraient décédées à cause de la pollution de l'air dans le monde. © Idé
2012年の死因、8人のうち一人は大気汚染。大気汚染のために世界では 7百万人が死亡した。

汚染が原因の死は避けられる

報告書によれば、もしフランス全土の空気が現在最も微粒子汚染の少ない地域と同じレベルになれば、年間死亡者48.000のうち34.000人以上の死は回避可能だという。また、低い濃度の公害に長期さらされた場合の方が突発的な値を示す公害より健康への影響度が大きい。PM10(直径が10μm未満の粒子)が1立方メートルにつき80マイクログラム以上の濃度の空気に毎日さらされていると、健康被害が起きることがわかっている。

特に微粒子による大気汚染は、心血管疾患(心筋梗塞など)、呼吸器や神経疾患、癌の発展の促進のみならず、「生殖および子どもの発育への障害」ともなると、Air Santé のシルビア・メディナが追記している。

http://www.futura-sciences.com/sante/actualites/medecine-pollution-responsable-mort-six-monde-63256/?utm_content=buffer03b15&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer

 

中国、未曾有の公害対策、40%の工場閉鎖

http://www.sciencealert.com/china-shutting-40-factories-massive-effort-cut-pollution-carbon-pm2-5

PETER DOCKRILL 24 OCT 2017
中国は、破壊的な汚染問題に国家の総力を挙げて取り組み、汚染物質の排出基準の大幅引き下げに向けて何万もの工場を閉鎖した。
安全査察官が、一時的に工場の40%を閉鎖し、80,000以上もの工場が排出制限を過去1年以上違反した罪で追及しているという。

この数カ月にわたるキャンペーンと共に、中国は今週行われた共産党大会で、2016年に1立方メートル当たり47マイクログラムから2035年に35マイクログラムにまで、有害微粒子状物質(PM2.5)の濃度を削減する計画を発表した。月曜の会議で環境保護大臣は、「目標を達成することは非常に難しく、より大きな努力が必要だ」と述べた。中国の近年の汚染対策は、2017年末までに汚染度の高い産業の排出量を30%削減することを含む、国内の空気清浄化のための措置10項を発表した2013年にさかのぼる。その目標を達成するために中国は、数千の企業が排出ガス規制に違反していないことを確認すべく、過去2年間わたり工場と発電所の検査を数州で実施してきた。

「基本的には、検査は抜き打ちで行われている」とサプライチェーン・コンサルタントのGary Huangは、NPRに語った。「彼らは毎日のように罰金を課しており、時には厳しい刑事執行をすることもあり、当事者は刑務所に入れられるなどしている」。

中国の強靭な経済成長を損なうリスクを負う可能性も否めないではあるが、この動きは単に青い空をもたらすだけではなく、中国は汚染者を取り締まることによって、より清潔な水を得、広範な生態学的利益を享受し、安心して深呼吸をできるようになることを期待している。

財政経済中央グループのヤン・ウェイミン共産党副局長は、「生態系が被害を被った地域では、その指導者と幹部は一生責任を負う」とニューヨーク・タイムズ紙に語った。「我々人民はやがて、夜に星を見ることができ、鳥が囀るのを聞くことができるようになる」。以前の冬は、市当局は一度に数週間しか閉鎖を強制していなかったが、2017年年末目標に残すところわずか数ヶ月の今、中国は「前例のない率」で汚染者を封鎖しようとしているという。「この対策が効果的であることが立証されているので、我々は続けるつもりだ」と李氏は今週発表しているが、2017年以降の対策については、中国の産業部門への影響も含め、まだはっきりしたことがわかっていない。

発電所や工場はまだ、環境規制に向けた新しく厳しい対策に適応しつつあり、何千もの企業が苦難を経験している最中だが、多くの人間は、中国の空気や惑星全体を危険にさらさないよう、産業界はより良くよりスマートで安全な方法を発展させていくと考えているようだ。

ニュースソース:サイエンス・アラート

My opinion:

今年アメリカのトランプ大統領がパリ協定を脱退するとき、アメリカの科学界や報道は盛んに、「世界のリーダーから退いて、中国に花道を開いた」とトランプの後退を嘆いた。気候変動への取り組みと新エネルギーの開発とを組み合わせて世界148カ国が署名したパリ協定は、21世紀の産業革命であると言っても過言ではない。その産業革命に、アメリカが加わらなければ、中国がそれの道の中央に立ってやり通すことになり、新技術の開発もマーケット形成も中国が中心になることになるだろう。

環境基準やパリ協定や社会保障を根こそぎ潰そうというトランプ政権の行方と、経済成長より環境を優先して産業規制を強めバイオマスやCO2を閉じ込める科学技術を発展させる中国と。個人的には、中国の来年の課題に期待したいと思っている。(S.H.)