パリ国立高等美術学校、いわゆる「ボザール」の学長ニコラ・ブリオー(Nicolas Bourriaud)が7月3日、フランス文化大臣フラー・ペルラン(Fleur Pellerin)と芸術創造総事務局長のミシェル・オリエ(DGCA Michel Orier)との35分の会合の後、突然学長職から退くよう言い渡されたことで、美術関係者や学生の間から大きな不満の声が上がっている。 ニコラ・ブリオーは2000年のパレ・ド・トーキョー開館に尽力したディレクターの一人で美術批評家としてもよく知られ、2011年からパリのエコール・デ・ボザールの学長に就任し「時代の要求にあわせるべく」学内改革を進め、昨年任期更新を終えたばかりで、今回の更迭はいわれなき青天の霹靂。学生たちは「馬鹿扱いされた思い」と形容。現代アート作家らは結束して文化大臣に更迭取り下げ要求の手紙を宛てるなどし、美術関係者のあいだから署名運動が広がっている。